Cherish The Day

建売住宅の 買ってから/住んでから 日々の備忘録

なんで建売住宅を買ったの?

さて、はてなダイアリーを開設してから一年が経過しました。

こういうのはきちんと更新をしながら書くものであるべきだとは思いますが、気にしません。

一年が経過しましたが、一年前に書きたかったことを今、平然と書こうと思います。

 

・そもそもなんで家を買おうと思ったの?

まず一番大きな理由は、社宅に入ってしまったことでした。

私と夫の趣味は、ドライブと車中泊。旅行や観光ではなく、放浪でした。適当なアパートを借り、毎週末(時には平日の会社帰りに)あてもなく漂うこと。私たちはよく二人で、

「どうしてこんなにどこかに行きたいんだろう」

「ずっとどこかに移動しつづけていたいね」

「一つのところに住むなんて絶対に無理だと思う」

「持ち家があったらこんな生活ができなくなっちゃうね」

など、それはそれはとても馬鹿なことを言い合っていました(勿論、このままで生涯いつづける方もいるでしょうし、自分たちもそうなりたいと思っていたのですが、一般的には馬鹿と呼ばれる類だと思います)。それがふらふらしているうちに、借りるアパートがグレードアップしていったり、雇用形態が良くなったり、赤の2ドアクーペを廃車にしたり、そんなことがちょこちょことあって、夫が大きめの会社に転職し、私も"仕事の楽しさ"にアビリティ全振りした職(=辞める理由がない)に就くことになり、また年齢もあって、私の親族の大きな流れに飲み込まれて籍を入れることになったりして、夫の方の既婚従業員専用社宅に入ることになったのです。

この社宅は、最長10年まで住むことができ、2LDKで家賃が3万円くらいでした。駐車場は1台が無料、2台目は3千円くらい。場所が街から少し離れていて、古いしエレベーターもなかったのですが、それでも相場より2万円くらいは安いかなあと思います。とにかく値段が安い。そうすると、どうなるかというと、殆どの方が数年で家を購入して出ていきます。ストイックな方だと、入居して1年ほどで、お金を貯めて、出ていかれます(すごい!)。だって3万円のあと賃貸で6万円とか払うのいやだもんね。うんうんわかる。しかも10代夫婦なんかのサバサバしてる人たちならいいけど暇を持て余した子持ち専業の井戸端会議とかが毎日毎日きっついんだよね躾してない子供が夜中まで部屋で暴れてたりあぶねっつってんのに廊下走り回ったり何回注意しても誰かが毎日無断駐車してるし粗大ごみも不法投棄だし

そんな感じなので、もともと30手前で中途採用だった夫は家を持つには遅いほうで、とにかく社宅はお腹いっぱい、賃貸が嫌なら持ち家しかない、今すぐに買わなくてもいいから見にいこうじゃないの。となりました。私だけ。温度差がすごかったです。

 

・内覧とか相談とかどうしたの?

もともと賃貸時代から、引っ越す予定がなくてもネットで間取りを見ているだけでドリーミンだったので、「すぐには買わないけど予定がゼロってわけじゃないから遠慮なく内覧に行ける」状態というだけでいい気分でした。夫が稼ぎ頭なので、夫がはっちゃけない限りは女だけがこういう状態になれる・・・わけではないか。だいたい、女性の方がこういう時は冷静に現実的に見てるという話はあちこちで聞きましたが、私たちの場合は二人の収入を合わせて夫に小遣いを持たせて、という生活スタイルではなかった上に、むしろ私の方がお小遣い制にしてほしかったくらいお金の使い方がへたくそだったので、夫がだいぶ冷めてました(下手な買い物をしなくて済むので、私にはこのほうが安心でした)。そのせいで、ハウスメーカーさんに「あ、こいつら買わねえな」という態度をとられて知りたい情報が得られなかったこともありますが。

全部で4社、家は10棟近く見たかもしれません。

最初のA社は注文住宅の集合展示場で1棟。テレビCMでもよく目にする大手のハウスメーカーです。家を買う1年半くらい前で、まだなんとなく「注文より建売の方が安いっぽいし名義も支払いのメインも夫だし注文住宅がいいなんて言ったら贅沢やわ」とか思ってた頃です。この日は時間があまりなかったので、この1棟しか見ず、金額や支払い方法などは一例にざっと目を通す程度でした。内覧を終えて、車内でまず出た本音は、

全 部 の せ だ ね

です。ラーメン屋でよく見るやつです。そのお店のトッピングが全種類のっていて、1500円くらいするもはやラーメン屋に何を求めて来たのかわからないやつ。展示場の内覧は、そのハウスメーカーが推してるシステムや、消費者が飛びつきたがる最新の装置や素材がてんこもりで、そもそも建て面積もばかでかくて参考にしようがないまさにドリームハウスでした。注文住宅を買う時は、「その会社ができること」と「買う人がどうしても譲れない物」と「買う人が出せるお金」の兼ね合いと、「欲しかったけど諦められる物」の引き算がとっても大事っぽい!と悟りました。そして、自分の大切なものを手放すのがとっても苦手な私は、「欲しかったけど諦める」行程をすっ飛ばすため、"あるといいな"は無くてもいいなの精神で、注文住宅を選択肢から外すことにしました。